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社会問題や政治をもっと身近に。
インタビューやレポートを通じて、課題解決のヒントを発信します。
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「自民党総裁選で語られる政策は撒き餌に過ぎない」立民代表選に立候補の泉健太代表が描く政権交代後の世界とは?
立憲民主党代表選挙へ立候補している立憲民主党代表、衆議院議員の泉健太さん。次の選挙で政権交代を狙うとし、「自民党を退場させねばならない」としています。泉さんが考える野党連携、政権交代への道筋とは? YouTube「たかまつななのSocial Action!」で 話を聞きました。 (取材:たかまつなな/笑下村塾) ※取材は2024年9月10日に実施しました。 自民党は総裁選の政策をいますぐやればいい ーー泉さんは、自民党の総裁選で候補者が掲げる政策が、立憲民主党が掲げてきた内容と酷似していると指摘していますね。 泉:自民党立憲化計画みたいな、すごいものが進行してるなと。防衛増税ゼロ。政策活動費廃止。マイナ保険証は延期。選択的夫婦別姓。立憲民主党の政策を次々と採用いただき、ありがとうございます。 ーー立憲民主党の政策を自民党がやるなら、自公政権のままでいいと思う人もいるかもしれませんが。 泉:皆さんにとって本当にそれでいいのか。だって今でもすぐに彼らはやれるんですよ。総裁にならなくたって。そう言うならやればいいでしょ、って話だけど、やってないじゃない

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2024年9月19日読了時間: 10分


「すぐに解散総選挙」「18歳から被選挙権を」自民党総裁選、野田聖子が見据える日本の未来とは?
自民党総裁選挙への立候補の意向を表明している衆議院議員、野田聖子さん。総理大臣になったら?解散総選挙は?政治とカネの問題への対応は?YouTube「たかまつななのSocial Action!」で 話を聞きました。 (取材:たかまつなな/笑下村塾) ※取材は2024年9月6日に実施しました。 「人口急減」を直視する総理大臣に ーー総裁選への立候補の意向を表明されました。まずはその理由についてお聞かせください。 野田:私、(立候補が)4回目なんですね。政策を訴えていくことの一つの大きな道が総裁選への取り組みかなと思っているので、自分たち、仲間たちが伝えたいことを伝える役割を果たしていこうと思って頑張ってます。今回はたくさん手を挙げているので、推薦人の分配が大変そうですね。 ーー20人の推薦人の確保まであと少しという感じでしょうか? 野田:いつもあと少しなんですよ。20の壁は何回か経験したんですけど、そのときの風の流れみたいなのもあって、みんなが苦労してたどり着く絶妙な数字だなと思っています。 ーー野田さんが総理大臣になったら何を実現したいですか。..

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2024年9月11日読了時間: 12分


たかまつなながIBM Future Design Lab.の勉強会でお話させて頂きました!
こんにちは、スタッフのとがです。 IBM Future Design Lab. 藤森 慶太さんにお招き頂き、社内勉強会FDL学にてお話させていただきました。いくつかたかま つが頂いた質問やお話したことををこちらにまとめました。 内発的モチベーションをどう保つか? 内発的モチベーションとは、自分自身から生まれる動機であり、人に言われてやる外発的モチベーションとは対照的です。内発的モチベーションをどうやって維持しているかという質問に対し、たかまつは「誰もやらないからこそ自分がやる」という使命感を抱いて取り組んでいると答えました。 さらに、たかまつは勇気を持って声を上げた人々と連帯し、社会の不正や問題に対して積極的に声を上げることを重要視しています。たかまつの一つの活動例が、「 繰り返される性被害と人権侵害 #芸能人を守る法律を作ろう」というキャンペーンです。自身も芸能界でのセクハラやパワハラの経験があり、そうした問題に対して「おかしいことには立ち向かう」という強い信念を持っています。こうした活動を通じて、たかまつは内発的モチベーションを保つよう頑

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2024年9月9日読了時間: 5分


「閣僚の半分を女性にする」自民党総裁選に意欲を示されている野田聖子さんを取材しました
こんにちはスタッフのとがです。2024年9月6日、自民党総裁選の意欲を示されている野田聖子さん。総裁選について、人口減少への対策、女性の社会進出と働き方改革、岸田政権の評価、自民党の抱える課題、選挙制度と女性の役割、若者の政治参加などなど日本の未来についてYouTube たかまつななのSocial Action! で伺いました。 総裁選への意欲は? もし挑戦されるとしたら、今回で4回目の自民党総裁選。総裁選に出ることは、自分たちの政策を訴えるための大きな道とおっしゃっており、推薦人集めは「あと少し」と苦労もある様子でした。それでも、政策を伝える役割を果たすため、仲間と頑張り続けるとのことです。 総理大臣になったら何をやりたいか? もし総理大臣になったら、野田さんはまず「人口急減」という問題に取り組みたいと考えていました。これまでの政治は人口減少の現実に向き合ってこなかったため、今こそ直視すべきだと強調されていました。さらに、総理になったらまず「閣僚の半分を女性にする」「立候補年齢を18歳に引き下げるべき」など政策案も伺っていきました。 取材

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2024年9月6日読了時間: 1分


【2024年都知事選】候補者たちの姿から見えた希望と課題。民主主義の危機に私たちができること。
2024年7月7日、東京都知事選挙の投開票が行われました。 結果は、現職の小池百合子氏の3選という、ある程度予想されたものではありましたが、今回の選挙戦は、これまでの都知事選とは異なる様相を呈しており、多くの課題や希望が浮かび上がるものとなりました。 私自身、投開票日の前日、7月6日に、小池氏、蓮舫氏、石丸氏、安野氏、田母神氏の5人の演説に実際に足を運び、それぞれの陣営の熱気や有権者の反応を肌で感じてきました。そして、その経験を通して、日本の政治、そして民主主義の未来について、深く考えさせられることとなりました。 今回は、都知事選を通して見えてきたものを、それぞれの候補者の姿と共に振り返りながら、これからの政治に求められる役割について、より深く掘り下げて考えていきたいと思います。 私が一番伝えたいのは、選挙戦自体の振り返りよりも、これからの政治や主権者教育なので(都知事選を振り返りたい方は1から6までも読んでいただきたいですが)、7から読んでいただいても分かるようにしました。 1:小池百合子氏:揺るぎない支持基盤と、見え隠れする「権力の疲労」..

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2024年7月16日読了時間: 9分


野外フェスのような台湾総統選!
※共同通信配信の有料メディア向けコラムから転載 (2024年01月22日配信) 1月13日に台湾で総統選および、日本の国会議員に当たる立法委員選の投開票が実施された。4年に1度の選挙だが、台湾には期日前投票や不在者投票・在外投票の制度がない。にもかかわらず、投票率は7割を超えた。中には「留学先から選挙のために帰国した」という有権者も。アジアの民主主義の教科書とも呼ばれるその実態に迫った。 まるで野外フェス。現地を取材してそう思った。最大野党、国民党の演説集会は、横浜アリーナのような会場で開かれた。 与党の民主進歩党(民進党)の街頭演説会は、主催者発表で10万人を超える支持者らが詰めかけた。 「近所だから来た」「民進党を応援しているから」。政党のグッズが販売されるなど、家族や友人、恋人同士で気軽に訪れやすい雰囲気だ。「昨日の民衆党(野党第2党の台湾民衆党)の集会では、35万人が集まりました」というニュースを見て驚いた。投開票日の前日、若い世代に人気の民衆党の演説会は、大勢の若者であふれかえった。 投開票日、民進党の党本部前には大型のスクリーン

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2024年7月14日読了時間: 5分


行政とタッグを組む?! ドイツの生徒会とは
※共同通信配信の有料メディア向けコラムから転載( 2023年12月25日配信) ドイツでは、州ごとの生徒会連合が存在する。一つの学校だけで生徒会活動を完結させず、地域の学校が連携し合い、政治家や自治体に生徒の声を届けることを可能にしている。自分たちの生活空間である学校を自らの手で変える仕組みは、主権者としての意識を育む場として、とても有効に機能していると言えるのではないだろうか。今回は、ドイツの生徒会について紹介したい(取材は2022年9月)。 市役所で生徒会代表選挙 北部ニーダーザクセン州のガルブセン市にある中高一貫校「ヨハネス・ケプラー・ギムナジウム」。21年から生徒会長を務め、同市の生徒会長代表でもある18歳のヤン・レーマンさんに話を聞いた。生徒の日々の問題を解決するために、学校や自治体と連携しながら活動しているという。 「私は生徒会長として常に生徒のために何かを変えようと頑張っています。うまくいくときや、そうはいかないときもあります。いつもガルブセン市と相談しなければいけませんし、それが私の仕事でもあります」 この学校では、生徒会長

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2024年7月12日読了時間: 4分


「ランチトーク」で子どもの声を市長に
※共同通信配信の有料メディア向けコラムから転載( 2023年12月11日配信) 4月に施行された「こども基本法」で、国や自治体は子どもの声を政策に反映する仕組みを作るよう義務付けられた。子どもの意見表明権をどう担保するかという議論は、今や世界で重要なトピックの一つになっている。日本でもこのような動きが出てきたことに感動すると同時に、実際に声を聞く難しさも痛感している。 そうした中、茨城県行方(なめがた)市では市長と小学生が一緒に給食を食べる「ランチトーク」が早くから行われてきた。今回は、若者の声を聞く同市のユニークな取り組みを紹介したい(取材は今年2月13日)。 素直な気持ちを聞く場 「同じものを食べることが大事ですよ」。子どもたちと同じ学校給食を市長室で口に運びながら教えてくれたのは、行方市長の鈴木周也さんだ。この日のメニューは、ご飯、牛乳、鳥の照り焼き、切干大根の中華炒め、イワシのつみれ汁、いよかんゼリー。2016年度にランチトークを始めた理由をこう話した。 「教室に行って授業のような雰囲気だと、どうしても子どもたちが緊張してしまう。そ

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2024年7月11日読了時間: 5分


ドイツで行われている平和教育って?
※共同通信配信の有料メディア向けコラムから転載( 2023年11月27日配信) ロシアのウクライナ侵攻が始まってから1年8カ月が過ぎた。イスラエルでは「戦争」が始まり、第三次世界大戦の引き金になるのではないかと緊張感が走っている。しかし日本では、戦争は二度と起こしてはならないと誰もが知りつつ、具体的にどのようにすれば良いのか分からない人が多い。これまでは戦争の悲惨な体験を聞き、平和を祈る教育が主流だった。だが戦後80年近くがたって直接的な記憶の伝承が困難となり、それだけで十分とは言えなくなった。昨年のウクライナ取材で聞いた人々の生の声をヒントに、私が提唱してきた「平和をつくる教育へのアップデート」が必要ではないだろうか。昨年秋、平和教育が進んでいる国の一つであるドイツの歴史の授業について取材した。この国でどのような平和教育が行われているのかを紹介したい。 歴史は現在の価値観の「ものさし」 北部ニーダーザクセン州の中高一貫校で、高校の歴史と経済の授業を(取材当時の)4年前から担当している教師ミヒャエル・ブッシュ氏にお話を伺った。ブッシュ氏は、歴史

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2024年7月10日読了時間: 5分


生徒も参加して何でも決めるドイツの「学校会議」とは?
※共同通信配信の有料メディア向けコラムから転載( 2023年11月13日配信) ドイツでは多くの学校が、学校会議という制度を設けている。州によって違いはあるが、学校運営全般、授業、校内外行事、あるいは登下校、就学援助、トラブル防止に至るまで幅広いテーマが議題となる。最も目を引くのは大人だけではなく、生徒も対等な立場で参加するというところだ。私が取材したベルリン州では、最高意思決定機関という位置付けで、校長の選任まで担っているというから驚きだ。子どもたちも自分たちの学校のトップを選ぶ決定権を委ねられているのだ。ベルリン州当局の学校会議担当者で、自身も親代表として参加した経験があるマティッヒ・クローネ氏に話を聞いた。 校長も自分たちで選ぶ 学校会議は、ベルリン州法の「学校法」によって設置が義務付けられている。メンバーは校長1人、教職員4人、親4人、生徒4人に外部講師1人で、計14人の構成だ。生徒代表は生徒が、親代表は親がそれぞれ選ぶ仕組みになっている。そして外部講師は誰でも推薦でき、多数決によって決める。生徒代表は、各クラス代表が2人選ばれ、その中

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2024年7月9日読了時間: 5分


政治家の発言を疑う高校生たち スウェーデンの批判的授業とは?
※共同通信配信の有料メディア向けコラムから転載( 2023年10月30日配信) スウェーデンが日本と比較して「若者の政治参加先進国」であることは、これまで実例を挙げつつ何度も指摘してきた。子どもたちが、大人たちからの信頼を基に、自分たちのことを自分たちで決める学校運営をしていること、すなわち「学校内民主主義の浸透」も優れた主権者教育になっている。 生徒代表者に自分たちの思いを託す。信じているからこそ学校内民主主義が成り立っている。身近な実感があるから、現実社会の行政や政治家に対する信頼も高い。 一方で、高校生たちと話して気付いたのは、バランス感覚も兼ね備えていることだ。自分たちの代表者である政治家も、同じ人であるからこそ「信頼しながらも疑う」というリアリズム。 「政治家はうそをつくし、情報を自分が伝えたいようにねじ曲げる。情報は、誰がどんな目的で言ってるのかを見極め、1次情報を探せばいい」と厳しい言葉を耳にした。彼、彼女らは授業で、批判的に資料を読み解く方法を学習していた。民主主義は、批判的思考により支えられる。スウェーデンで実践されてい

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2024年7月8日読了時間: 6分


なぜ世界の若者が気候変動デモに参加するのか? グレタさんに直接取材!
※共同通信配信の有料メディア向けコラムから転載( 2023年10月02日配信) 日本の若者は気候変動にあまり関心がないように思える。問題意識の高いスウェーデンではどのような活動が行われているのか。ストックホルム出身の著名な環境活動家グレタ・トゥーンベリさん(20)は15歳の時、気候変動対策を訴えるため、毎週金曜日、学校に行かずにストライキを行った。未来のための金曜日「Fridays for Future」として、若者を中心にヨーロッパから各大陸へと運動が広がった。2022年9月、スウェーデンの総選挙を前にした現地での気候変動デモの様子や参加者との対話、そしてグレタさんへの直接取材について書きたい。 国際的な協調を!私たちの地球のために! ストックホルム市内のデモでは若者をはじめとした多くの人々が「国際的な協調を!私たちのそして唯一の地球のために!」と声を合わせていた。およそ4000人が集まり、熱のこもった演説が続いた。 ある男性はパキスタンで近年相次ぐ壊滅的な洪水被害を取り上げた。 「気候変動の影響を最も強く受けている他の国々と連帯するこ

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2024年7月7日読了時間: 7分


若者と政治家が気軽に話す「選挙小屋」とは
※共同通信配信の有料メディア向けコラムから転載( 2023年10月16日配信) 「政治家と直接話したことがある人はいますか~?」 スウェーデンの中学校のクラスで聞くと、全員が手を挙げた。さすがは若者の投票率が8割を超える国だ。これだけ若者と政治家の距離が近ければ、投票所に足を運ぶのも当然だろう。政治家とどこで会ったか聞くと、「選挙小屋」だと多くの生徒は答えた。 選挙期間中に駅前や街頭に設けられる政治対話の場がそう呼ばれる。各政党がブースを出店し、コーヒーを飲みお菓子を食べながら、市民と意見を交換しあう。昨年9月、スウェーデンの総選挙を取材した際に目を引かれた選挙小屋について書きたい。 選挙権はないけど友達と「将来のため」に行く 選挙小屋に来ていた中学生3人に聞いてみた。どうしてここに? 「興味があるからです。それに学校選挙があってどこに投票するか考えないといけないからです」 「学校選挙」とはスウェーデンの多くの学校で行われる模擬選挙だ。本物と同じく実在の政党、候補者に投票する本格的な形式で、実際に開票も行われる。選挙について若者同士では

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2024年7月7日読了時間: 5分


スウェーデンの若者だけの政党「ユース党」の実態とは?=後編インタビュー
※共同通信配信の有料メディア向けコラムから転載( 2023年07月24日配信) スウェーデンには、若者しか入れない「ユース党」がある。彼女、彼らの活動が母体となる政党に影響を及ぼし、新たな法律が生まれている。社会経験が少ない一方で世代特有の悩みを持つ人々の声が、政治に反映されやすい仕組みが機能しているのだ。なんと、環境党のユース党の党首は23歳(取材時)。なぜ政治に身を投じ、どんな思いで活動しているのか。昨年の9月スウェーデンの総選挙期間中に現地取材した。前編に続き、「かなり驚かされ、かつ学びたくなる事実」について紹介したい。 次世代の育成機関 環境党ユース党のレベッカ党首の両親は政治にはあまり関心がない。本格的に「まつりごと」に携わる活動をしているのは、家族で初めてのことだ。なぜ関心を持ったのか。 「私が政治に関わり始めたのは、15歳の時で、2014年の選挙が終わった後です。気候変動は深刻な問題であり、自分の行動が環境を破壊していると知りました。また男女平等が比較的進むスウェーデンでも、まだ問題が多いことに気づきました。そして人種差別的だ

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2024年7月5日読了時間: 5分


選挙に行かない人を科学的に分析する ドイツの学校の主権者教育とは?
※共同通信配信の有料メディア向けコラムから転載( 2023年09月04日 配信) 「ドイツの投票率は7割を超えています。ですが、25%の人は選挙に行きません。この非投票者を科学的に分析していきましょう」 ドイツのニーダーザクセン州にある中高一貫校の授業「政治」の一コマだ。授業を受けるのは17歳から18歳の12年生の生徒たち。どのように民主主義を教えているのか、州議会選挙を控えた昨年9月に主権者教育を取材した。 生徒たちが考える「なぜ投票しないのか?」 「非投票者を特徴づけてみよう」。先生の呼びかけに応えてタブレットに生徒が考えを書き出す。次々と手が挙がる。はつらつとした意見発表が続いた。 「政治への関心の低さが原因だと思います。ドイツでは近年、個人主義化により社会集団からの圧力が低下しているため、選挙に行くという社会からのプレッシャーがなくなり、選挙中は家にこもりがちになります。例えば友達同士であるいは学校で話題になったときに、『投票しろ』というプレッシャーを受けて、投票するような場合が減っています」 「私は一般的な政治体制に不満がある

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2024年7月4日読了時間: 6分


なぜスウェーデンの若者は投票に行くのか? 首相の答えは「学校選挙」!
※共同通信配信の有料メディア向けコラムから転載( 2023年08月21日配信) スウェーデンの若者の投票率は8割を超える。スウェーデンの首相に、なぜ高いのか質問したところ、それは「学校選挙」があるからではないかと言われた。すなわちスウェーデンの学校で行われる模擬投票のことである。今回は、昨年9月の現地取材で、実施されている学校を訪ねた際の様子をお伝えしたい。 「子どもたちの選挙体験」を政府が全力バックアップ! 現地取材はスウェーデンの選挙期間中だった。マグダレナ・アンデション首相(当時)が演説すると聞き、会場を訪れた。終了後、首相を囲む記者の輪に加わり、手を挙げ続けたところ指名されたので、最も聞いてみたいことをぶつけてみた。日本の若者の投票率は3割だが、なぜスウェーデンは高率なのか? 「学校で選挙の重要性を教えていることに加え、学校でも選挙があり、生徒たちは投票の練習をすることができます。一般的にもスウェーデンの選挙への参加率は非常に高く、もちろん親も子供たちと投票の重要性について話し合っています」 学校での選挙とは何なのだろう?ストックホ

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2024年7月3日読了時間: 6分


若者の投票率が8割を超えるスウェーデン 小学校の驚くべき授業とは?
※共同通信配信の有料メディア向けコラムから転載( 2023年08月07日配信) 小学生が政党のイデオロギーを語る 「一番左派の政党はどこでしょう?イデオロギーが真ん中の政党は?」 昨年9月に取材したスウェーデンの小学6年生の授業風景。政党の名前がばんばん飛び交っている。日本では、あまり見慣れない光景だ。 「イデオロギーとは何だと思いますか?」先生が投げかけると、「いい社会についての考え方です」と答える生徒。イデオロギーとは、社会がどうあるべきなのかという思想の集まりであり、そして、政党綱領というものがあって、そもそもの価値観やスウェーデン社会に何を望むのか、どう活動するのかが書かれている。それを元に党員が集まる会合や党大会でどの問題に対して取り組むかを決めていると学びが進んでいく。 財源の話まで授業では考えさせていた。目指す社会のために資金調達をどうするか国会議員は議論していると話す先生。「お金を何に、いくら使うか話していると思います」という生徒に対し、「お金をどこから得るか」も重要だと先生は言う。 「国会議員は『医療を無償化してほしい

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2024年7月2日読了時間: 5分


「テクノロジーを使って、誰も取り残さない東京にアップデートしたい」安野貴博さんにお話を伺いました
安野貴博さん:AIエンジニア、起業家、SF作家の肩書きを持ち、今回、東京都知事選に無所属で立候補。 政治システムをアップデートしたい ー今日はよろしくお願いします。本当にいろいろな分野をされていてすごいです。 安野さん: いろいろやってきたんですけど、テクノロジーを通じて未来はこういうふうになるといいなということを考えるという一貫した軸はありますね。 ー 未来に対して、社会を良くしたいとか、特にこういうのを変えたいみたいなものはあるんですか? 安野さん: テクノロジーっていい方向にも使えて悪い方向にも使えるので、なるべくいい方向にテクノロジーをどんどん使っていきたいなということは思っていますね。 ー 今回、また政治というのはぜんぜん違うように感じられるところもあるんですけども、どうして政治に着目されたんですか? 安野さん: 世の中で一番大きなシステムである政治システムをアップデートしたいと思っていて。 今は広い世代でのスマートフォンの普及や、AIの台頭など、ツールがどんどん揃ってきたということも要因の一つです。 あとは、僕が被選挙権を得られたとい

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2024年7月1日読了時間: 14分


スウェーデンの若者だけの政党「ユース党」の実態とは?
※共同通信配信の有料メディア向けコラムから転載( 2023年07月10日配信) 若者の投票率が8割を超えるスウェーデン。過去には18歳の国会議員が誕生し、20代や30代で閣僚になることも珍しくない。なぜこの国では、若者の政治参加が活発なのか。その答えのひとつが、各政党とは別の独立した組織であり、若者しか入れない「ユース党」の存在だ。時には、自分たちの母体政党の政策に異議を唱えるキャンペーンを展開する。このユース党が、若者の声を政治に反映する重要チャンネルになっており、また政治活動の訓練をするキャリアとしても大切な場になっている。昨年9月のスウェーデン総選挙期間に、社会民主労働党、穏健党、中央党、環境党のユース党を現地取材した。 (注)2022年9月の総選挙で、第1党の社会民主労働党、中央党、環境党らによる中道左派連合が敗れて下野し、穏健党を中心とする中道右派政権が成立した。 親政党からの独立性が高い「若い組織」 ユース党とは何か。社会民主労働党には、「社会民主労働党ユース党」という、13~35歳までしか入れない「若者だけの政党」がある。参加

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2024年6月30日読了時間: 5分


スウェーデンの生徒組合って?!日本の生徒会とはまったく違う
※共同通信配信の有料メディア向けコラムから転載( 2023年06月26日配信) 日本では、子どもたちを「管理」し、守ろうと政治家も先生も保護者もしている。子どもたちを自立した人として見ておらず、自己決定する機会を奪っている。それでは、意見を言うことも、話し合うことも、決めることも、経験しないまま大人になってしまう。能動的な人材が育たない。 子どもたちが学校や先生から独立し、自分たちの権利を守るために行動する。若者の投票率が8割を超え、若者の政治参加が活発なスウェーデンには、そのようなことを支える制度があった。「生徒組合」である。これは、学校組織の一部のような日本の「生徒会」とはまったく在り方が異なる。生徒組合が存在していることが、学校内や社会で民主主義が浸透している一つの理由ではないか。高校と大学の生徒組合・学生組合を取材したので、そのことを書きたい。 高校生が年間予算1000万円以上を管理 昨年、訪問したストックホルムの高校の生徒組合がすごかった。生徒の権利を守る活動をしている。授業で人種差別的な小説を扱い、差別的な発言をした先生に対し、

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2024年6月29日読了時間: 6分
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