こんにちは、スタッフのとがです。IBM Future Design Lab. 藤森 慶太さんにお招き頂き、社内勉強会FDL学にてお話させていただきました。いくつかたかまつが頂いた質問やお話したことををこちらにまとめました。
内発的モチベーションをどう保つか?
内発的モチベーションとは、自分自身から生まれる動機であり、人に言われてやる外発的モチベーションとは対照的です。内発的モチベーションをどうやって維持しているかという質問に対し、たかまつは「誰もやらないからこそ自分がやる」という使命感を抱いて取り組んでいると答えました。
さらに、たかまつは勇気を持って声を上げた人々と連帯し、社会の不正や問題に対して積極的に声を上げることを重要視しています。たかまつの一つの活動例が、「繰り返される性被害と人権侵害#芸能人を守る法律を作ろう」というキャンペーンです。自身も芸能界でのセクハラやパワハラの経験があり、そうした問題に対して「おかしいことには立ち向かう」という強い信念を持っています。こうした活動を通じて、たかまつは内発的モチベーションを保つよう頑張っています!
「繰り返される性被害と人権侵害#芸能人を守る法律を作ろう」記者会見の様子
なぜお笑い芸人になったのか?
「お笑い芸人になったのは目的ではなく手段だったんですね」とお笑いを使って社会問題を伝えようと思ったきっかけについても質問を頂きました。「小学校4年生のときに環境学校で、富士山のふもとの樹海に不法投棄されたゴミを見て、社会問題に対する無関心や見て見ぬふりに衝撃を受けました。環境問題について伝える必要があると感じ、初めて「伝えたい」という思いを持ちました。」
たかまつは当初、壁新聞を作ったり、学校の集会で発表しようとしたものの、みんなに見てもらえない聞いてもらえないことに気づきました。中学生のときに読売新聞の子供記者として活動し、記事を書いたものの、それでも読まれる範囲が限られていると感じました。この経験から、もっと多くの人にメッセージを届ける方法を探し、爆笑問題の太田光さんの本を読んでお笑いの可能性に気づき、最終的にお笑い芸人としての道を選びました。
苦しいと思っても乗り越える秘訣は?
「心が折れそうなときでも、社会が少しずつ前進しているのを感じることで希望を持ち続けている」と答えたたかまつ。そして、同じように社会問題を考える仲間と会うことで、励ましや新たな気づきを得て、自分も前に進もうとする気持ちを保っていると話しました。
もう一つは「できない理由」を探すのではなく、「できること」を見つけることを心がけており、できることに焦点を当てることでモチベーションを維持しやすくなり、行動に移す力が湧いてくる、と話しました。特に、長期間で物事を見ることが重要で、短期間の成果に一喜一憂するのではなく、長期の変化を意識することで、忍耐強く努力し続けることができます。
また、同じ志を持つ人々と連帯し、その力を結集することも大切で、これにより、社会の変化のスピードを加速させ、より大きな影響を与えることが可能になるというお話もしました。
今までの経験で、失敗しちゃったなということは?
「特に、20代前半の頃には正義感が強すぎて、それを全く隠さなかったことが損にもなった」とたかまつ。批判も大事ですが、社会をより良くするためには頑張っている人に対しても支援や理解を示し、一緒に前進することが重要だと考えています。批判の仕方を見直し、建設的な対話を心がけるようにしているというお話をしました。
個人に依存しない「環境」の必要性
イギリスには多くの主権者教育団体が存在しますが、スウェーデンでは政府がその役割を担っているため、主権者教育団体がほとんど存在しないという話もしました。スウェーデンでは、政府が若者団体や気候変動活動に対して年間約40億円の支援を行っており、これにより活動が持続可能なものとなっています。さらに、政府批判も歓迎される関係性が築かれていることが、活動を促進しているとのことです。こうした支援体制が整っている社会では、個人が特別に目立つ必要がないと指摘します。スウェーデンの例として、グレタ・トゥンベリさんのような著名な活動家が注目される一方で、多くの他の若者たちも気候変動の活動に参加しており、グレタさんがいなくても、個人に依存しない環境が整っていると話しました。
スウェーデン取材にて
悲観せず、活動を続けよう
教育の重要性についても触れました。主権者教育が足りないから、若者が政治に無関心になると指摘します。主権者教育が進むことで、より多くの若者が政治に関心を持ち、社会が変わる可能性があると考えています。イギリスでの取材でたかまつが聞いたのは「日本のPISA学力調査などを見れば、日本人は知識はあるから悲観しなくても良い」という意見。悲観しすぎずに、議論する力を育む教育、主権者教育がやっぱり大切です。
IBMの皆さん素敵な時間をありがとうございました!
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