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社会民主党ってどんな政党? 福島みずほさんに聞いてみた

  • 執筆者の写真: 笑下村塾
    笑下村塾
  • 7月1日
  • 読了時間: 4分

更新日:7月2日


社会民主党はどのような理念で活動している政党なのでしょうか。福島みずほさんにインタビューしました。(取材日:2021年11月24日)


ーー 社会民主党は、どういうことを理念にした党なんですか?


社民党は、もともと社会党を前身に持つんですが、一部の人の利益、富裕層のための利益ではなく働く人が主人公で、生活者やいろいろな人が、本当に生きやすい社会を作ろうというのを大事にしています。そのために「公平、人権、環境、平和、共生」を掲げています。


イメージで言うと、ニュージーランドや北欧のノルウェー、スウェーデン、デンマークが社会民主主義的な政権党です。公平な税制の実現で、税を富裕層や大企業からもちゃんともらって、公平な分配をする中で、教育や福祉などにしっかりとお金を振り向けるという感じです。


日本では、小泉構造改革以降なのか、その前からなのか、自己責任が強調されるようになりました。身を切る改革として、公共サービスを縮めれば縮めるほどいいとされてきた。でも、公共サービスを縮小すると、シングルマザーや障害のある人、高齢者、もともと立場の弱い女の人がすごく困ります。非正規雇用なのは自分のせい、給料が安いのも自分のせい、生活が苦しいのも自分のせい、それが骨の髄まで染み込んでしまっているように感じます。これを変えて、みんなが生きやすいようにしていきたいです。

ーー社会民主主義というのは、共産主義とは何が違うんですか?


社会民主主義は、資本主義の中で改革をしていこうという点が特徴です。「資本主義の中で儲ければいい、後は野となれ山となれ」という経済一辺倒ではなくて、公平な分配や気候危機への対応を通してどう資本主義を是正していくか、考えています。


共産主義のような生産手段の国有化ではなくて、例えば公平な税制を実現する。そしてその税金をどこで使うかを大事にしています。


例えばフィンランドの首相、サンナ・マリンさん。34歳で首相になったときに、彼女は、全ての子どもが自分のなりたいものになることができ、全ての人の尊厳が守られる社会を作りたいって言ったんですね。私はこれは社会民主主義だと思った。


マリンさん自身、自分のお母さんが離婚したシングルマザーでした。お母さんはその後、女性と同性婚をしていますが、彼女自身は、経済的に恵まれた家庭ではなかったんです。でも、ヨーロッパはイギリス以外は、大学の授業料や入学金がありません。彼女は大学に行き、労働運動などをやりながら頭角を現して、34歳で首相になった。すごいですよね。


ーー社民党を支持している人はどういう人たちが多いですか?


公平な税制の実現を望む人、福祉や教育を大事にしてほしいと思う人、それから平和が大事と思う人たちですね。憲法9条を変えないという護憲の立場の人、憲法を生かしていくことが大事で、戦争をする国にはしたくないという人たちが支持してくださっていると思います。つまり、平和と社会民主主義、この2本立てです。

ーー若者政策については、どのように取り組んでいますか?


最近、雇用の問題とか、大学の授業料、LGBTQなどは国会でもすごく議論になっていて、変わりはじめていますね。だから、できるだけ若い人たちと話をして、一緒にやりましょうと思っています。私は高校生や大学生から会いたいと言われると、極力会うか、Zoomで応対するようにしています。例えばLGBTQのことや、選択的夫婦別姓はなぜ進まないんですかというのを1対1でZoomで話したりもしています。


社民党は高校の授業料の無償化だけでなく、給食の有機化と無償化にも取り組んでいます。また、大学の授業料も段階的に下げていきます。そして、みんなが全員正社員になれるわけではないですが、正社員以外の道、それから、同一価値労働同一賃金、労働法制をちゃんとしていく、最低賃金1500円以上なども掲げているので、私は若者にちょうどぴったんこだと思っています。



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