公明党ってどんな政党? 山口那津男さんに聞いてみた
- 笑下村塾
- 6月29日
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更新日:7月1日

公明党はどのような理念で活動している政党なのでしょうか。山口那津男さんにインタビューしました。(取材日:2021年10月10日)
ーー 公明党とはどういうことを理念にした政党ですか。
名前のとおりクリーンガバメント。きれいな政治、清潔な政治を目指そうというイメージがあります。
政策の中身としては、生命、生活、生存を最大に尊重する人間主義という理念を掲げています。例えば、私たちは個々の人間ですから一つの生命体です。でも家族や社会になると、もう少し広い概念になって生活を中心に考えます。
また、人類が生きるこの地球規模の問題、国際社会になると生存を重視する。それらが最大に安定して満たされた世の中をつくっていこうというのが公明党の理念です。
ーー 福祉と平和の党というイメージと、庶民の党みたいなイメージがあるんですけれども。
そうですね。庶民の党というのは、公明党の立党精神に受け継がれたものがあります。「大衆とともに」。ちょっと古臭い言葉に聞こえるかもしれませんが、民主主義とは、そもそも国民、民衆、人々と一緒に歩む。一緒に語り合う。皆さんの声を政策にしていく。これが公明党のスタイルですね。

ーー 支持層はどういった人が多いんですか。女性部が強いイメージがありますが、他の党に比べてこういう階層の人が多いとか、その辺はいかがですか。
公明党が誕生した時代は、高度成長期が始まった頃です。都市部に地方からいろんな人が出てきました。そうした中で政治は、経営者や支配層を中心にした自民党と、働く人の労働組合を中心にした社会党に二分されていたころでした。
けれども、都市に集まってきた人たちはそのどこにも当てはまらない方々が大勢いらっしゃった。高度成長で社会のひずみが急に広がりましたから、そういう人の声や政治に参加しにくい女性の声を受ける。ですから、女性とか中小企業で働く人、自営業の人などが支持層で多かったです。今も中心的だと思います。
ーー公明党は選挙に強いイメージがあります。創価学会があるからですか。
公明党の支持母体といわれますよね。公明党をつくったのは創価学会の会長、今の名誉会長である池田大作名誉会長でいらっしゃいます。ですから、当然創価学会の皆さんが熱心に応援していただくわけですけれども、それだけではもちろんないわけです。今は企業や団体、民間のNPOに至るまで、とても幅広くなりました。支持層も社会の中の一部の階層ではなくて、縦にも横にも広がっています。

ーー若者政策について、他党と違う点はどこですか?
取り組み全体の視点が違うかもしれません。子どもをしっかり大事にすることに、社会全体で取り組んでいく。それが将来の日本社会の基盤を強くすることにつながる、という基本的な考え方があります。
子育てについては、いわば「オールジャパン」で取り組んでいく。国・政府だけではないんですね。もちろん自治体もですし、企業の取り組みもありますし、NPOや市民団体の取り組みもあるはずです。そういう基盤を整えるということで、かなり広く厚くやっています。
例えば、公明党は「子どもマニフェスト」というのを、ずいぶん前からずっと作っています。これを一貫してやっているのは、たぶん公明党だけではないかと思います。主権者をしっかり育てていく。そこに具体的な児童手当を重ねながら、教育の無償化をしていこう。教育に負担がかからなければ子どもを産み育てやすい。そういうことが全体の社会保障の基盤を整えることにもつながっていくわけです。そうした大きな視点で取り組んでいるところが違うと思います。
政府の保険や税制を通じて入ってきたものをどれだけどの世代に振り分けていくかという大きい視点でいうと、今まではどちらかというと高齢者向けの政策が多かったわけですね。公明党は、社会保障と税の一体改革の議論をしたときに、子育てを社会保障の柱として位置づけるべきだと強く訴えました。ここが一つの柱として確立したわけです。ですから、若い世代に対する資源配分をこれから増やしていくということが、大きな方向性だと思います。
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