※この記事には性被害に関する記述があります。読まれる際はご注意ください。
こんにちは。スタッフの阪田です。
中学時代に男性教員から性暴力の被害に遭った栗栖英俊さんに、当時の被害についてや被害を受けてから34年後に裁判で勝訴したことについてお話を伺い、Youtubeに動画を公開しました。
男性教師から性暴力…被害を誰も信じず、34年後に裁判で勝訴【性被害・スクールセクハラ】
栗栖さんが被害に遭われたのは、中学1年生の2学期からでした。加害者は当時の担任であり部活の顧問の先生です。加害教諭は栗栖さんに「来たくないのはわがままだ」と加害教諭の家に来るように言ったり、他の生徒には「栗栖はわがままだ」と言いふらしたりしました。その後、栗栖さんは居残りをさせられ、加害教諭と2人きりで呼び出されるようになり、性暴力を受けます。最初股間を触られるようになりだんだんエスカレートしていきました。
栗栖さんは性暴力に関して先生に相談しました。しかし、他のクラスの担任の先生にも、学年主任の先生にも逃げられてしまいました。「お似合いだよ」「そんなことする先生じゃない」と言われたといいます。両親にも相談しましたが、誰も何もしてくれなかったといいます。
当時、15歳には殺されると思っていたと言います。中学校の時の目標は「生きて卒業すること」でした。中学2年生の時、殺されると思っていた栗栖さんは横浜の叔母の家に行きます。しかし、加害教諭は栗栖さんの母を脅し居場所を聞き出し、その日のうちに来ました。栗栖さんは「逃げられない」と思いました。
男性教諭は栗栖さんを「もの」だと思っている。栗栖さんはそう語ります。
加害教諭から離れた高校入学後も、対人恐怖があったと言います。高校でも部活も行かなくなり、学校も途中で辞めました。
大学時代には、フラッシュバックし、「自分は価値のない人間なんだ」と思いました。自殺を考えたこともあります。精神科に行き、安定剤や睡眠薬をもらうようになりました。
栗栖さんは、発信や行動を起こされています。
もともと塾の講師をしていたときに、栗栖さんと同じ中学、同じバレー部の生徒に出会います。加害教諭の話を聞くと、その生徒もバレー部の部員も、男性教諭のクラスの生徒も被害に遭っていることがわかりました。
加害教諭が教師を辞め退職金をもらったことに対し、松戸市教育委員会と千葉県教育委員会に抗議をしました。
しかし、なかなか変わりません。
見た他の先生も、子どもたちも自分のことは言えず、証拠が見つかりません。
当時、加害教諭は栗栖さんの下着を奪ったことを認めていました。栗栖さんが加害教諭に下着を返してほしいと手紙を送り、返答があったからです。中学時代、加害教諭がわいせつ行為を隠蔽するために奪った下着です。なんと加害教諭はそのとき「自分の自慰行為の時にその下着を使っているんだよ」と言ってきました。
教育委員会に訴えるも、無視されました。
証拠を持っていた栗栖さんは裁判を起こします。法学部だったこともあり、法律の知識もありました。
2022年に勝訴した栗栖さん。判決文が出たとき、本当に生きていてよかったと思ったといいます。また、訴訟に至るまでの経緯で、色々な所にメールを出したり、蹴られたり無視されたりしましたが、「頑張った」と思えました。
栗栖さんは「人間は一人じゃない。希望を持ってほしい。」といいます。
性被害の相談窓口はこちらです。電話だけでなく、チャットやメールでも相談できます。匿名での相談も可能ですので、ぜひご利用ください。
・性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター(内閣府)
・性暴力に関する SNS相談「 Cure time」(内閣府)
・性犯罪被害相談電話(警察)
笑下村塾は、「社会問題を自分ごと化し、行動する人を増やす」ことを目指す主権者教育の企業です。被害から34年後、裁判で勝訴した栗栖さんの動画が、近い状況にある方や「変わらない」と諦めを感じていた方のお力になれれば、とおもっています。
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